ストレスについてメモに書き出す

メモに書き出すことによる効果

心理学やメンタルケアの現場で使われているテクニックの1つに「ジャーナリング」があり、これがストレスに感じたことをメモに書き出す行為に該当します。ジャーナリングとは、頭の中に浮かんでいることをそのまま紙に書き出す手法です。頭の中でグルグル回っている感情や悩みを、文字としてアウトプットすることで客観的な視点が手に入ります。自身の現状を他人のような視点から見つめることで、昂っていた感情がクールダウンしたり焦りが減ったりとさまざまな効果が見込めるという訳です。

また頭の中だけで考え事をしている時は、脳が高速回転している状態とも言えます。紙にわざわざ書き出す行為は頭の中での思考はもちろん、声に出す方法よりもアウトプットのスピードが落ちます。しかしこの遅さが真髄であり、ロースピードの「メモ」という行動に釣られて脳の回転数も落ちるというのがメモに書き出す行為の狙いです。

気持ちや行動歴を書き出す具体的な方法

人にされて嫌だったこと、自分がうっかり失敗してしまったことなどをとにかく書き出してみましょう。スマートフォンやパソコンのメモ機能を使っても良いですが、出来ればノートやメモ帳などアナログ媒体の方が望ましいです。その理由は先述の通り、腕や指を動かして一文字ずつ「書く」という行為に釣られて脳の思考力を落とすためです。ネガティブな意識にとらわれている時は、大抵は脳の回転数が高まっています。本題とは別の余計な心配をするなど、回転数が高いせいで脳が余分なことを考えすぎている状態を解消する効果があるため、紙とペンを使って頭に浮かんだことを書いてみてください。

書き出す形式は、整った文章になっていなくても構いません。箇条書きはもちろん、単語だけを書きなぐるなど自由にできるのがこの手法のメリットです。矢印を使って、単語と単語を結んで思考の補助をするといった応用的なテクニックもおすすめです。